にんにくと黒にんにく、黒にんにくの効果効能について
カテゴリー:はじめての基礎知識
スタミナ食材の王様「にんにく」のすごさ
数多くの効果・効能で知られる「にんにく」。にんにくの歴史は古く、紀元3000年頃から民間薬として愛用されてきました。古代エジプトではピラミッドをつくるために、にんにくを活用したともいわれ、日本では江戸時代の参勤交代のときにもにんにくを口にしていたようです。
にんにくに多くの効果・効能があるのは、にんにくに豊富な栄養素が含まれているため。
たとえば、にんにくの主成分で、疲労回復の働きをするアリシンや、カリウムやカルシウムなどのミネラル類のほか、ビタミンB1やビタミンCなどのビタミン類、老化防止の手助けを行う抗酸化成分、さまざまな生活習慣病の予防やストレス解消に役立つポリフェノールなど多くの栄養素が含まれています。にんにくに多くの効果・効能があるのも納得ですよね。
にんにくと黒にんにくの違いって?
昔からその効果・効能が知られているにんにくですが、最近は「黒にんにく」のこともよく聞くようになりました。では、にんにくと黒にんにく、その違いは何なのでしょうか。
黒にんにくと聞くと、にんにくの一種と思ってしまいがち。でも、黒にんにくという品種があるわけではありません。温度と湿度を一定に保ち、生にんにくを自然発酵させると、少しずつにんにくが黒くなっていきます。もちろん添加物は何も加えていません。それなのに、あの真っ白なにんにくが真っ黒になっていきます。これは、アミノ酸と糖の化学変化によるものなのですが、自然の力を実感しますよね。
スタミナアップに欠かせない「生にんにく」ですが、残念ながら欠点もあります。
それは「あの独特のにおい」と「胃への刺激の強さ」。でも黒にんにくになることで、刺激がマイルドになりますから、胃が弱い方にも安心。さらに黒にんにくになると、にんにくと比べて糖度が増していますから、まるでドライフルーツのような食感なんですよ。
黒にんにくに含まれる主な栄養素とは?
もともと栄養豊富なにんにくですが、黒にんにくになることで、
さらに栄養値がアップしています。代表的なものを紹介しましょう。
※生活習慣病に役立つ「S-アリルシステイン」を含有
にんにくが熟成・発酵して黒にんにくになることで、「S-アリルシステイン」という成分が新しくうまれます。これは、にんにくにはない黒にんにく特有のもの。体の中で悪さをする活性酸素と悪玉コレステロールがくっつくのを防いでくれます。生活習慣病の予防のために積極的に摂りたいですよね。この成分は水溶性なので、腸からの吸収率もいいんですよ。
※生にんにくのおよそ1.5倍!豊富な遊離アミノ酸
私たちが生きていくために、欠かせない栄養素の一つがアミノ酸です。
黒にんにくには、「生にんにくのおよそ1.5倍」もの遊離アミノ酸を含有。
効率よく摂り込むことができるので、筋肉トレーニングやジョギングなど運動する際、
黒にんにくを摂取しておくと、トレーニング効果がさらにアップすると考えられています。
※活性酸素をブロック!ポリフェノール含有量がアップ
人間の身体の中には、活性酸素を取り除く抗酸化能力が備わっています。ところが、40代を過ぎると、その能力は衰え、身体の中に活性酸素が蓄積されるといわれています。その点、黒にんにくは活性酸素など有害物質を除いて、無害に変えるポリフェノールを豊富に含有。抗酸化作用を期待するなら、白にんにくより黒にんにくを摂るほうが、効率がいいのです。
黒にんにくってどんな効果・効能があるの?
スタミナ食材の代表格「生にんにく」を、温度と湿度の管理で熟成醗酵させた黒にんにく。豊富な遊離アミノ酸やポリフェノールを含む黒にんにくですが、どのような効果があるのでしょう。一般的に、黒にんにくには次のような効果・効能が期待できるといわれています。
・コレステロール値や中性脂肪値を下げる
・血液をサラサラにする
・細胞の活性化
・新陳代謝を促進し、肝機能を強くする
・老化防止(アイチエイジング)に役立つ
・強い殺菌力・抗殺力をもっているので風邪の予防
・腸の働きを正常化
・悪玉コレステロールの減少
白にんにくのパワーがさらにアップしながら、独特のにおいもやわらぎ、胃への刺激もマイルドな黒にんにく。ぜひ生活にうまく摂り入れて、健康づくりに役立てたいものですね。